化合物アレイを用いたハイスループットスクリーニング法


(図1)化合物アレイを用いたハイスループットスクリーニング法。
1枚のチップに数千種類の化合物をアレイ化する。
標的蛋白質と結合する小分子を蛍光スポットとして検出できる。

化合物アレイとは、DNAマイクロアレイにヒントを得て、DNAの代わりに有機化合物をチップの上に固定化したものであり、目的蛋白質と化合物の物理的相互作用を評価することができる。化合物アレイ技術は、化合物ライブラリーを効率よく利用する技術として優れているが、多種多様な構造を有する化合物を一律の手法で基板に固定化する技術開発が必須であった。我々は、多様な骨格と官能基を有する天然有機化合物を含むどのような小分子でも一律に基板上に固定化する手法としてトリフルオロメチルジアジリン(TFMD)を用いた官能基非依存型固定化法を開発した 。

すなわち、TFMDを末端に有するリンカーを基板に固定化し、その後で化合物ライブラリーを化合物アレイヤーでスポットして紫外光を照射するのである。TFMDに紫外線を照射すると、窒素の放出を伴いカルベンと呼ばれる化学種が発生する。カルベンは高度な求電子性反応活性種であるため、近傍の小分子上の種々の結合に挿入、または付加する。結果的に、様々な小分子が官能基非選択的に基板上に固定化できる(図1)。

1枚のチップ上に約2000種の化合物を2セット固定化した化合物アレイを作製した。目的蛋白質を蛍光蛋白質との融合蛋白質として、ヒト培養細胞で発現させる。蛍光蛋白質を含む細胞抽出液を、化合物アレイに滴下すると、蛋白質が結合した化合物を蛍光スポットとして検出可能になった 。種々の蛋白質を用いた蛋白質結合アッセイを展開している。

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